グレーは淡青
ブログは初めて、映画、骨董(ガラクタ)、食べることが好きな在欧の主婦が映画制作の企画を実現するための日記
寺田寅彦随筆集
この本の中に「旅日記から」(明治42年)という章があります。
日本から留学先ベルリンへの旅のこと記しているのですが、当時は船旅で上海、香港、シンガポール、ベトナム、インド、スエズ運河を通って地中海、そしてイタリアへそこから汽車でベルリンへの旅のことヨーロッパでの暮らしをつづっているのですがもう100年以上も前のことなのに感覚が少しも古くなく面白く読めるのです。

次の章の「科学者と芸術家」も、たとえば生まれつき盲目で視神経の能力を欠いた人間には色と言う言葉はなんら意味を持たない。トルストイのおとぎ話に牛乳の白色と言う観念を盲者に理解させようとして無駄骨折をする話がある。雪のようだと言えば、そんなに冷たいのかと答え、白うさぎのようだと言えば。そんなに毛深く柔らかいのかと聞き返す。もし世界中の人間が残らず盲目であったらどうであろうか?などという仮想的な人間世界と吾人の世界とを比較したりしています。

この随筆集はわたしのバイブルでもあります。

先日娘の藪用のため「化け物の進化」の章を読み彼はもっと評価されるべき人だと再認識しました。




【2008/04/29 08:05】 | 文字と言葉 | トラックバック(0) | コメント(1) |
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コメント
夏目漱石の「三四郎」の登場人物のモデルになった人と言うイメージしかありませんでしたが、名文家のようですね。今度読んでみます。
【2008/05/02 00:37】 URL | 木島十三 #-[ 編集]
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